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こんなに面白いことあるかinマドリードのホステル(CL4. バイエルンVSアトレティコ)

こんにちは。


マドリードで盗難にあって、六日目。

マドリードで飛行機に乗れず3時間後。


そしてそして、

今日泊まるホステル

「Living Mad Hostel」に到着。


ロビーが素敵だったので、

パシャリ。

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パシャリ。

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左奥の受付で、チェックインを済ませ、部屋へ向かう扉のドアノブに手を掛けようとした時、ドアに張り紙を発見。

「 champions league semifainal

                              20:45

   Bayern munchen   VS   Atletico  madrid  

                            Free Food                          」


と書かれている。

場所は、ここのホステルから歩いて3分くらいの姉妹店的なホステル。


ホステルもサッカームード!!

フリーフードのサービス付き!!

いいね!お祭り状態!


荷物を置き、少し時間を潰し、

姉妹店のホステルへ。


入り口を入って、左のバーが観戦場所。

すでに、ウォーミングアップがLIVE中継されている。

試合まで残り30分。


テレビの下には、大きなホワイトボードがあり、なにやら書いてある。

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どうやら、それぞれの名前とスコア予想だ。

一番上に、勝った人には、シャンパン!と書いてある。

へー面白いな。今日一緒に泊まるみんなでスコア予想の賭け。粋だなー。

サッカー文化が根付いてる。


フリーフードって何かなと探してみると、

トマトソースのペンネだった。アラビアータみたいなやつだ。

これお願い!と頼んでみると、

「ドリンク一杯に付き、一皿だよ。ビールか、サングリアどっちにする?1.5ユーロ。」


なるほど。ただメシじゃないのか。ドリンク頼むと付いてくる。上手く出来ているな。


試合前の雰囲気を楽しんでいると、

あっという間に試合開始。


ピーーーーッ


アトレティコはほとんど変わらないメンバー。

バイエルンは、ミュラーリベリーをスタメンで使ってきた。ペップ本気だな!そうだよそれそれ!

てか、追い込まれてからじゃなくて、1legからそれでいけよ!って思ってしまった。笑


試合開始早々、物凄い気迫と勢いを全面に出すバイエルン。おっ!相当気合注入してきたな。全員、ひっくり返す気満々だ。

ペップがモチーベションを上げてきただろうし、選手たち自身もファイナルに向け気合今充分だ。


立ち上がりから、ボールを持って攻撃するバイエルン

ここは1legと同じだったが、違ったのは、「ボールを失ったあと、奪い返す早さ。」

しっかり修正してきたなペップという感じ。そこが出来ていなくて、1legはカウンターを多く食らったし、2legでは絶対にアウェイゴールはやれないし、早く2点を取らなきゃいけないバイエルンとしては、当然の修正である。

当然の修正ではあるが、相当練習で指摘してきたことがわかるクオリティと徹底ぶりだった。失ったと同時に2〜3人が猛然とプレスをかける。さすがのアトレティコも、この切り替えの早さと気迫にはおどろいてる印象だったが。当然のことを当然のように修正してくるところはさすがだし、すごい。


でもやっぱり思ってしまう。

今やるなら、1legからやらなきゃって。


これをアウェイのビセンテカルデロンで出来ていたらバイエルン優勢で間違いなかったが、1legで不甲斐ない戦いをしただけに、まだアトレティコ優勢は変わらない。


また僕には、いい子の優等生(バイエルン)が先にイタズラをされて、怒ってイタズラをアトレティコにやり返そうとしているように見えた。やり返されているアトレティコの方は、驚いてはいるがイタズラをやり返されているだけだから、何をしてくるかはわかる。

怒っていることに驚いてはいるが、何をしてくるかわかるから、慌てて困っているという印象ではなかった。


子どものやり取りに例えるとこんな感じかな。笑


アトレティコからしてたら、守から攻の切り替えを早くするだろうなというのは、想定内なところはあったと思う。


それでも、ひっくり返すという気迫充分なバイエルン。幾度となく勝負強さを発揮させてきたペップが監督となると、ワクワクする試合になってきた。


先制点は、バイエルン

シャビ・アロンソフリーキックが、コースが変わって入った

少しラッキーなゴールではあったが、これでトータルスコアで追いついた。 


さらに面白くなってきた試合。


シメオネとペップの対照的なサッカー。

堅守速攻とポゼッションの激突。


アウェイゴールを取りたいアトレティコと、追加点を取りたいバイエルン


カウンターをしたいアトレティコと、カウンターをさせたくないバイエルン


ボートを動かしながら、スペースを作りたいバイエルンと、スライドを繰り返しスペースを与えたくないアトレティコ


両者の気持ち・戦術が手に取るようにわかるので、もうワクワク、ドキドキして面白くてしょうがなかった。


やはり、見どころはバイエルンがボールを失ったところの切り替えだった。


アトレティコは、バイエルンのプレスをかわして、カウンターがしたい。それを囲んだ取り返すバイエルン。 


アトレティコが奪った!

どうなる⁉︎

バイエルンすぐ取り返したー!


アトレティコが奪った!

どうなる⁉︎

パス一本通った!

バイエルンのプレスから抜け出せるか!

抜け出せないーー!


アトレティコが奪った!

どうなる⁉︎

パス一本通った!

二本目が、前線のスペースに通った!

どうなる⁉︎

シュートまでいったーー!



こんな感じの繰り返しだった!



そして、バイエルンのボールを失ったあとの高速プレスは、僕には能動的というより、受け身的に見えた。

自分たちが攻撃をし続けるために、奪い返しているというよりは、アトレティコのカウンターを警戒して、ビビってやっているように僕には見えた。

あくまで僕の主観ではあるが、それだけアトレティコのカウンターが強烈であり、バイエルンは警戒していたと思う。


アトレティコが追いついたのは、後半だった。

高いラインを取るバイエルンの背後の大きなスペースを狙った高速カウンター。

グリーズマントーレスの息はピッタリ。

素晴らしいツートップは、二人だけで点が取れると言われてるいるがまさにその通り。

昔、ACミランシェフチェンコがいた時の様だ。シェフチェンコインザーギシェフチェンコクレスポ


アラバの対応も良くなかった。

一瞬の判断ミスで、足を出してしまい、ついていくことができない体勢になってしまった。グリーズマンについていくことが出来ず、グリーズマンが独走してしまった。

足を出さずに付いていっていれば、グリーズマンの邪魔もできた。

こういった守備での軽率なミスがあるところが、レアルやバルサから声がかからない理由だと思える。


アウェイゴールによって、アトレティコが一気に優勢になった。

バイエルンは、あと2点を取らなくては勝ち抜けできない。


さらに、攻撃の勢いを上げるバイエルン

サイドからロングボールをいれるのではなく、あくまでもパスで崩してゴールを奪おうとする。更に中央からが多かった。


レバンドフスキもいるしミュラーもいるしクロスボールがいいんじゃないか。

アトレティコの過去の失点シーンを見ていても、クロスからの失点が多い。

地上戦では、正確なポジションニングで、スペースを与えずに失点を防ぐことができるが、点と点で合わせるクロスボールではタイミングさえ合ってしまえば、どんなに集中していても防ぐことができない。


バイエルンのゴールもやはり、クロスからだった。

ファーサイドに来たクロスボールを、なぜそこにいるの?ビダルが渾身の折り返しからのゴールだった。

身長的にも、体勢的にも、フェリペ・ルイス

負けちゃいけないだろうと思ったが、ビダルの魂の折り返しを褒めるしかない。


バイエルン2-1アトレティコ


このままなら、アウェイゴールにより、アトレティコ勝ち抜け。

一点取れば、逆転でバイエルン勝ち抜け。


一点が欲しい、バイエルンだが相変わらず、クロスボールは入れようとしない。

パスを繋いで、崩そうとする。

さすがペップのチームだ。

こだわりが凄いとも言えるし、

勝つためにやり方変えようよと思う。

勝つことが目的なのか、

ボールを持つことが目的なのか、

わからなくなる。

ペップの信念としては、ボールを持っていれば必ずゴールを奪えると信じているいるのだろうが。


引いてる相手に対して、パスを繋いで崩そうとするのは得策だとは言えないが、さすがペップの集大成。見事なパスとポジション二ングで相手を動かして、中央にスペースを作る。

そこにフリーの選手が入ってきて、ボールを受ける。


崩したっ!!


と思ったところに、

アトレティコの選手が間一髪でスライディングで、シュートブロックをする。

アトレティコの守備が上をいく。


点を取りたかったら、クロスだ!クロス!

早いクロスボールで、タイミングが合えばアトレティコだって止められない。


そう思っていても、バイエルンのやり方が変わることなかった。  


残り10分。

最高まで、ボールを持って攻め続けるバイエルン

堅守速攻のアトレティコ


お互いの戦術とプライドがぶつかり合う。


本気の戦い。


猛攻のバイエルン。死守のアトレティコ


最後の最後までどちらに勝利が転ぶかわからなかった。


手に汗握る試合とはこのことだ。


ワクワク・ドキドキしてたまらなかった。


母校の高校サッカー選手権の後輩たちの試合をスタンドでまじ応援している時みたいだった。


テレビでこんなに興奮した試合は初めてだった。

両チームともいいチームだったし、両監督とも好きな監督。



試合は、そのままアトレティコが逃げ切り、試合終了。


決勝に進んだのは、アトレティコ


最高の試合をありがとうございます。


子供に戻ったように、興奮してテレビを見てた。

この世にこんなに面白いものがあるのか。


サッカーは本当に面白い。本気の戦いは本当に面白い。

このワクワクとドキドキ。

最後の最後まで、

どうなるかわからない。

これがサッカーの面白さだと再認識。