マドリードの警察・日本大使館へ
こんにちは。
マドリードで盗難にあった僕は、まず警察に。
少し大きめの警察に到着。
5ヶ月間、バルセロナで学んだスペイン語を駆使して説明。
Me han robado mi mochila.
私のリュックが盗まれた!
今すぐ警察が動けばとり戻せるんじゃないか。家の場所もだいたいわかっているし、泥棒の容姿もスーパーの監視カメラにはっきりと映っていたから。ぼくは事情を説明したら、すぐに警察が動いてくれるかと思った。
しかし、警察はまったく動かない。
「なにをやってるんだよ⁉︎早く一緒に現場に行ってくれよ!!」
「どうした?落ち着いてくれよ。日本の警察はそんなに早いのか?おれたちは動かない、アナウンスをして外でパトロールしてるやつらが動くんだ。」
冷めた感じで言う警察。
ほんとかよー。
日本で盗難に遭ったことなんかないからわかんないわ!!
と思いながら、待ち合い室に座る。
きっともう取り返せないんだろうなー。
しばらくして、部屋の中へ呼ばれて事情聴取開始。
自分の個人情報や盗まれた物、盗まれた状況、犯人の特徴などなど、全てスペイン語の質問に、スペイン語で返す。
語学学校で学んだスペイン語がめちゃめちゃ活かされてるいる。笑
時々分からない単語があるが、ほとんど聞き取れるし、話すことができた。
盗難証明書のコピーを受け取り、事情聴取終了。
終わりだ!と言う警察。
やってくれることは紙切れ一枚か。
本当にパトロール隊にアナウンスして動いてくれるのか。
やり切れないまま警察を後にする。
スーパーに戻って、優しい警備員のおっちゃんと話をした。
まずは日本大使館に行った方がいい、電話してごらん。
電話繋がらないし、iPhoneの充電ないから調べられないよーー。
すると優しいおっちゃんは、自分で調べてメモを書いてくれた。
大使館の住所、最寄駅。
電話も貸してくれようとしたが、おっちゃんの持ってる携帯は会社のものだから、使えないと言って、公衆電話の場所も教えてくれた。
iPhoneの充電器も貸してくれる優しいおっちゃん。
気がつけば、朝の7時ごろになっていた。
泥棒やろうたちと会ったのが3時ごろだったので、4時間の出来事だったが、12時間くらい経ったように感じた。それくらい頭の中がパニックになったし、エネルギーを使っていた。
大使館に行くにはまだ早いし、自分で家を突き止めて、なんとかしようと思い、家を探し回った。
泥棒やろうたちの家は、どっちもスーパーから歩いて1分もしないところだった。
方向もだいたい覚えているし、歩いた道もだいたい覚えてる、番地も記憶しておいたはずなのに、探しても探しても見つからない。
どこも似たような道と似たような建物。
全部同じ色と形のマンションだから分からない。
三つくらい、記憶と一致する玄関があったので入ってみても、中が違う。エレベーターの位置が違う。
4階だったから、4階に行ってみても違う。
一時間以上探しても見つからない。
もうすでに、Macbookは売られてるかもしれない。
そうだ、とりあえず大使館にいこう。
メトロに乗って、15分。
徒歩で10分。
日の丸の国旗が揺れる、日本大使館へ。
あー日本だ。
さっそく、受付の人に事情を説明。
「場所はどこですか?」
「Lavapies (ラバピエス)です。」
「あー完全に治安の悪いところですね。あそこは危険ですよ。」
「そうだったんですね。知らなかったです。」
「それで、パスポートの再発行なんですが、戸籍の原本が必要になります。日本の家族と連絡を取って、戸籍を大使館宛てに送ってもらってください。日本からドイツに届くのが、4日くらいかかりますが、戸籍のコピーと発送したことが証明できるものはFAXして頂ければ、パスポートを発送することもできます。ただ、今日は木曜日で今ドイツは10時で時差が7時間ありますから、日本の役所は閉まっています。そして運の悪いことに、明日、日本は祝日です。土日を挟んで月曜日はここ日本大使館が休みです。よって最短でも火曜日に再発行されることになります。また、再発行の手数料は、5年が80ユーロ、10年が120ユーロです。」
まじかよ⁉︎
今日ミュンヘンに帰るはずが、
4日も伸びるのか!
帰りの航空券もムダになるし、マドリードにいてはバイトもできないし、金を消費するばかり。
最悪だー。
でももうしょうがない。こうなったらお金を切り詰めながら、マドリード滞在楽しんじゃおう!アトレティコマドリーやレアルの練習場に行っちゃえ!ラッキーじゃん!
とアタマを切り替える。笑
そして、必要書類を記入しながら、iPhoneの充電器を借りてまたもや充電。
本当にありがとうございます。
そして、スタバにいってWi-Fiを使い母親に連絡するため、パスポート用の証明写真を撮るために一旦大使館を出た。
スタバに着いて、母親に事情を説明。
しっかりやっておくよーということでOK。
ご迷惑をおかけします。
そして、日本を出る前に加入した、ドイツの保険会社ステップインさんにスカイプした。
盗難に遭ったことを伝えると、
航空などは保険の対象にはならないが、
取られた物は全て保険の対象になるとのこと。
領収書があるものは、領収書を日本から送ってもらう。領収書がないものは、買った場所と日付と買った時の値段を記入すれば、入金されるものもあるという。
また、パスポートの再発行手数料も保険の対象になる。
僕の持ち物で一番高かったものは、Macbook。
Macbookは13万ほどで買って一ヶ月もしてないから、全額とは言わないでも多く返ってくるのではないかということだった。
とりあえず、一安心。
保険に入っていてよかったと実感。
そして一番感動したのが、ステップインのスタッフの方の電話対応。
優しく、親切で、わかりやすく、的確な対応。聞き取りやすい声と話し方。盗難にあってボロボロの僕の心を包み込む温かさ。こんな神対応初めて。
この神対応を受けるために、また盗難に遭ってもいいんじゃないかというほど。
盗難に遭ってよかったと言っても過言ではないほどの感動。
そして、スタバを出て写真屋さんで証明写真を撮り、大使館へ戻る。
記入が必要な書類を全て書き終えて、
手続き終了。
「今晩泊まれるところはありますか?
お金は大丈夫ですか?」
受付の人が気遣ってくださった。
「知り合いがいるので、連絡してみます。現金は120ユーロほど、あとクレジットカードがあるので、なんとかなると思います。
ありがとうございました。」
次は火曜日の午前中に、パスポートを撮りに来ることになった。
んーどうしよう。
とりあえず、iPhoneの充電器買わなきゃ。
そして、以前マドリード滞在でお世話になったTさんと、もう一人の知り合いのOさんに連絡だ。